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八王の乱と呼ばれているが、重要なのは八人の王じゃない
以下に概要を示す。いちおう八王とされる者たちに番号を付すが、重要でないプレーヤーが含まれる。一方で、乱の行方を左右した王でない者達が居る。 第一段階 賈南風政権 ・皇后の賈南風が皇太后一族の楊氏を排除した上で、汝南王司馬亮①・衛瓘を政権に参画させた ・楚王司馬瑋②は司馬亮・衛瓘を殺し、直後に賈南風が司馬瑋を殺した(権力闘争に明け暮れた賈南風だったが、賢臣の張華・裴頠などを任用し国政は安定していた) 第二段階 諸王による朝政の壟断(首都洛陽の求心力はある程度維持) ・続いて賈南風は... -
お人好し司馬昭が類を見ないほどの野心家扱いされている件
私が三国時代で最も好きな人物は司馬昭である。 後世では奸臣の代表格とされ、野心を秘めた謀略の気配があるたびに「司馬昭の心」とか持ち出されてしまう彼だが、史実を紐解けば時勢や周囲に振り回されたお人好しの姿が浮かび上がってくる。 父と兄が自分に無断でクーデターの計画を練っていた件 曹爽に対するクーデターである高平陵の変において、司馬懿と司馬師はかねてから計画を練っていたが、司馬昭は前夜まで知らされておらず、計画を知った司馬昭の落ち着かない様子を司馬懿が人を遣って観察した、と晋書で...
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