西晋– tag –
-
お人好し司馬昭が類を見ないほどの野心家扱いされている件
私が三国時代で最も好きな人物は司馬昭である。 後世では奸臣の代表格とされ、野心を秘めた謀略の気配があるたびに「司馬昭の心」とか持ち出されてしまう彼だが、史実を紐解けば時勢や周囲に振り回されたお人好しの姿が浮かび上がってくる。 父と兄が自分に無断でクーデターの計画を練っていた件 曹爽に対するクーデターである高平陵の変において、司馬懿と司馬師はかねてから計画を練っていたが、司馬昭は前夜まで知らされておらず、計画を知った司馬昭の落ち着かない様子を司馬懿が人を遣って観察した、と晋書で... -
後漢から西晋まで、その根底にあるもの
後漢(*)から曹魏、曹魏から西晋に至る王朝交代には、歴史的必然性があった。その背景について概説する。 *五代十国の後漢と区別するため、このブログにおいて前漢・後漢ではなく、西漢・東漢と表記する 長期政権となった東漢だが、外戚の専断に対するカウンターとして皇帝権の強化を目指した、宦官の跋扈はその結果である。また、行財政改革目的もあったようだが、売官・汚職などが横行するようになっていた。そして、こうした風潮を正そうとした清流派官僚は党錮の禁により弾圧された。 そのため、東漢政府は...
12