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司馬衷を強引に再評価する
前回の投稿で、賈南風について強引に再評価を行った。続いて司馬衷を擁護してみたい。 賈南風は苛烈な性情を持つものの、最終的には司馬衷自身の判断を尊重する妻であった。帝位を得るに相応しいか司馬炎が課した試験を彼女のおかげでクリアできた(晋書の記載だが事実性に疑義あり)。そんな賈南風に対し、司馬衷は政権運営上の信頼と自由を一貫して与え続けた。 賈南風を失った後、司馬衷が味方した王は司馬乂と司馬越である。司馬乂は八王の乱において数少ない良識的な行動をとったプレーヤーで、朝政の第一人... -
賈南風を強引に再評価する
賈南風は西晋の2代皇帝、司馬衷の皇后である。権力闘争に多くの重臣・宗族を巻き込み、八王の乱の引き金となったド悪女として有名である。西晋滅亡の主因として挙げられることの多い人物であり、その事自体に異論を挟むのは難しいが、現在に至るまでの悪評は誇張されすぎのようにも思われる。 賈南風の立場は非常に脆いものであった。父の賈充に男子は居らず、親戚から養孫として賈謐を迎える異例の処置で辛うじて家を存続させていた。外戚として頼りになる親族は期待できず、遠戚らしき賈模を重用せざるを得ない...
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