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鮮卑の通婚関係 その2 拓跋部編
鮮卑の通婚関係を掘るシリーズ、慕容部に続いて拓跋部だが、あまりにも言及しなければならないことが多すぎてまとめられる気がしない。 ・そもそも拓跋部は鮮卑なのか これまで鮮卑として理解されていた拓跋部だが、近年では匈奴とみなす説も出ている。拓跋部との通婚関係で重要な賀蘭部、中華北東部で鮮卑慕容部と鎬を削った宇文部についても同様の議論がある。鮮卑はもともと匈奴から分枝しており、民族というより様々な起源を持つ部族の連合と解釈した方が良いのかもしれない。 ・拓跋珪(道武帝)をめぐる部族... -
鮮卑の通婚関係 その1 慕容部編
鮮卑の通婚関係を掘るとなかなか面白いので記事にしてみた。まずは慕容部について。 ・あまりにも深い段氏との繋がり 前燕の基礎を築き上げた慕容廆、前燕の初代王慕容皝、その正妻は段氏である。慕容部と死闘を繰り広げた鮮卑段部であったと思われる。前燕の初代皇帝慕容儁の正妻は可足渾氏であるが、段氏も妻として迎えている。その後も、慕容儁の弟で後燕の初代皇帝慕容垂、その息子で後燕の2代皇帝慕容宝、慕容垂の弟で南燕の初代皇帝慕容徳、と段氏の正妻を持つ者が多くみられる。慕容徳の甥で南燕の2代皇帝...
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